episode7〜1週間後再診〜
1週間、私なりに毎日赤ちゃんのことを考えながら過ごした。
でも日に日につわりがほとんどなくなっている現実。
出血も増え続けていた。
3/9 この日の受診はパパが付き添ってくれた。 これはとても心強かった。
なんとなく、結果は覆らないように感じていた。
1週間、誰にも相談できず、する気にもなれず、夜になると毎日のようにネット検索を繰り返した。
「稽留流産 心拍確認」
「稽留流産 誤診」
「稽留流産 手術」
調べれば調べるほど、悲しいほどにたくさんの妊婦さんが私と同じ時期に同じような状況で決断をしているという現実をつきつけられた。
なかにはセカンドオピニオンを求めて違う病院へ行っている方もいた。
確かに違う目で診てもらうことで、より信憑性が高くなったり、もしかして違う結果が出ることも稀にあるのかもしれない。
でもそうしようとは思わなかった。
諦めてしまっているようで、そんな自分を責めたくもなったが、先生の診察に不満はなかったし、なにより自分の体が以前と違うことを感じていたから。
これ以上の望みをかける勇気がなかった。
ただ内診台に上がるとき、強く思った。
「先生、私を初診の妊婦だと思って診てください。」
もう少しで口にでるかと思った。
私のことを稽留流産の妊婦、ではなく、妊娠反応陽性の妊婦として診てほしかった。
まぁでもそんなこと言ったことで何も変わらないことはよく分かっていた。
ただ目を閉じて祈った。
「やっぱりなぁ、袋もあれから大きくなってないわ。赤ちゃんの影は変わらずあるけど、やっぱり動いてないやろ?」
「…はい。」
私はこれを聞くために今日来たのか。
内診を終えて、パパと一緒に診察室に入る。
「妊娠6週、稽留流産。間違いないわ。
あとは手術するか、自然と出てくるのを待つかやけどどうする?」
眉間にしわをよせたまま先生は淡々と話す。 こんな話、したくないやろうなぁと思った。
「もう待つのは精神的にも辛いので、手術してもらいたいです。」
これは1週間でなんとなく覚悟を決めた私の結論だった。パパにも前もって話してあった。
先生は少し安心したように、チラっと私の顔を見て、「そうか。そしたら日にちやけどな…」と段取りを説明しはじめた。
手術は次の週の火曜日。3/14になった。
手術の説明を聞きながら、また涙が溢れてきた。
私が決めたことだ。 私が決めたことだけど、こんな悲しい決断があるんだろうか。
お腹に今もいてくれている赤ちゃんを自分から手放す。そんな自分の決断が辛かった。
助産師さんから具体的な準備や前日の処置についての説明もあった。
最後に何か質問はないかと聞かれ、「もう少し待ったとしても自然と出てこなかったらいずれやっぱり手術することになるんですよね?」と聞いた。
その助産師さんは「そうやね。それに早く綺麗にしたほうがいいと思うしね。」と言われた。
そんなつもりは絶対ないと思うが、その言い方がなんかゴミや異物を綺麗に出すみたいな言い方に聞こえて、聞くんじゃなかったと内心思った。